ソフトバンク2年連続の「1位公表→単独指名」なるか 7連敗中のくじ引きなら藤本監督が初登板

2022年10月19日

 プロ野球のドラフト会議は20日に行われる。今年は18日までに12球団の半数以上の7球団が1位指名選手を事前公表。球団数の多さもさることながら公表した選手がすべて異なっているのも異例で、残りの球団が競合を承知の上で指名するのかどうかも含めドラフトならではの”ドラマ”が起こるか注目される。

 ソフトバンクは本番10日前の今月10日に愛知・誉高のイヒネ・イツア内野手を1位指名することを公表。永井智浩編成育成本部長兼スカウト部部長は「シンプルにスカウトの評価が一番高い。大型のショートで将来的にレギュラーになれるポテンシャルがある」として、チームの強化ポイントであるセンターラインを守る選手であること、さらに来季32歳で遊撃手の今宮健太の後継候補と位置づけて指名することを明言した。

 今年は香川・高松商の浅野翔吾外野手、白鴎大の曽谷龍平投手らが注目を集める一方、早い段階から「1位指名の12人がそろわない」とも言われてきた。事前公表する球団が増えたのは抽選となった場合の外れたリスクを避ける狙いが大きいとみられている。

 ソフトバンクは2016年に田中正義を5球団による抽選で獲得したが、以降は17年に清宮幸太郎→安田尚憲→馬場皐輔と外し、18年は小園海斗→辰巳涼介、19年は石川昂弥、20年は佐藤輝明と重複抽選のくじ引きは7連敗中。昨年は風間球打投手の1位指名を公表し、重複も予想されたがふたを開けてみれば単独で交渉権獲得に成功した。
 
 くじの当たり外れは時の運ながら、できればリスクなく1位で確実に獲得したいのが入念に戦略を練って臨む編成側の本心。18年に小園を指名した際から「今宮の後継者」が長期的な視点での強化ポイントであり続けていることも踏まえ、昨年同様、しかも10日前という早い段階で事前公表に踏み切ったといえそうだ。

 現行の一括開催となった08年以降のドラフトでソフトバンクが単独1位指名したのは、09年今宮健太(大分・明豊高)、11年武田翔太(宮崎日大高)、14年松本裕樹(岩手・盛岡大付高)、21年風間球打(秋田・ノースアジア大明桜高)ですべて高校生。風間以外はいずれも1軍の主力として実績を積んできており、いわゆる「一本釣り」の成果はしっかり表れているといえる。かつては事前公表しないことで知られていたソフトバンクも、17年以降は今年を含め6年のうち事前公表が5度。3年連続での公表となった今年、果たして狙い通りに高校生内野手を獲得できるのかに注目が集まる。

 初めてドラフト会議に出席する藤本監督は19日に取材対応。編成サイドには即戦力の投手を要望していることを明かした上で、映像でチェックしたイヒネについて「ショートに転向して1年くらいみたいだけど、グラブさばきが軽いし足の運び方がうまい。将来が楽しみ」と良縁を願っている様子。重複した場合のくじ引き役も藤本監督。「くじ運はあまり良くない。右利きなので右手で引きます」と出番がこないことを期待?しつつ「時の運なので神様に任せますよ。柳田君じゃないですけど」と気負うことなく語った。

MOVIE
ももスポ最新動画

ももスポチャンネル

NEWS
ニュース

ニュース記事一覧をみる

SPORTS
スポーツ

スポーツ記事一覧をみる

GOURMET
グルメ

グルメ記事一覧をみる

GO OUT
おでかけ

おでかけ記事一覧をみる

LIFE
生活情報

生活情報記事一覧をみる

ENTERTAINMENT
エンタメ

エンタメ記事一覧をみる

FEATURE
特集

特集記事一覧をみる

ECONOMY
地域経済

地域経済記事一覧をみる