踏みとどまったソフトバンク 絶対に負けられないバトンは千賀から”失敗しない41歳”へ

2022年10月14日

 ◇クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第3戦 オリックス0‐3ソフトバンク(14日・京セラドーム大阪)

 引き分け以下で敗退が決まっていたソフトバンクは完封リレーで今ステージ初勝利を挙げ、逆転での日本シリーズ進出へ望みをつないだ。

 最速161キロで7回途中無失点のエース千賀は、試合後のインタビューで緊急降板した理由を「普通につっただけなので」とだけ説明。絶対に負けられない状況での先発を「後がなかったので少し緊張したんですけど、明日の先発投手にこの緊張感を味わってもらおうと思って、絶対に回してやろうと思っていました」といたずらっぽいノリで振り返った。

 千賀が”回してやろうと思っていた”という第4戦の先発マウンドに上がるのはチーム最年長の41歳、和田。CSは3年ぶりの登板となる。

 今季成績は17試合(先発16、救援1)で7勝4敗、防御率2.78。最長イニングは6回ながら先発16試合のうち5回を投げ切れなかったのは3度だけで、5回以上投げた試合はすべて3失点以内に抑えている。

 8月21日以降は5試合で4勝0敗と抜群の安定感を見せ、マジック2で迎えた9月30日の楽天戦では5回1失点でNPB通算150勝を達成。今季のオリックス戦は5試合で0勝3敗、防御率5.03と苦戦したが、短期決戦や国際大会などで数々の修羅場をくぐってきた左腕は「気持ちで向かっていく。マウンドに上がったら全力で投げるだけ」と気合をみなぎらせる。

 チームは引き続き崖っぷちで、あとは勝ち続けるしかない。藤本監督が「今年はほぼ失敗がない」と信頼を寄せる大ベテランの猛牛退治に命運がかかっている。

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