ソフトバンク10年ぶりのドラ1野手弾 主力大量離脱のチャンスで結果「無理かなと思ったこともある」

2022年08月24日

 柳田、中村晃、牧原大、周東ら主力が相次いで新型コロナウイルス陽性判定を受け大量離脱したソフトバンクで、チャンスが巡ってきた若手が存在感を放っている。

 その若手のひとり、ドラフト1位で入団して3年目の佐藤直樹外野手(23)。約1カ月ぶりにスタメン起用された20日の日本ハム戦(ペイペイドーム)でプロ初本塁打の勝ち越し2ランを放った。途中出場の4月21日にプロ初安打を記録して以来、4カ月ぶりに放った2本目の安打がプロ1号。ドラフト1位は投手が続いていたソフトバンクで、1位で入団した野手が本塁打を記録するのは2012年に当時高卒3年目の今宮健太が放って以来となった。

 打った瞬間の感触を「シンプルに自分でもびっくり。レフトフライかなと思った」と振り返る。日本ハム上沢が投じた外角低めの難しい変化球に腕を伸ばし、最後は左手一本で左翼席へ。ベンチもお祭り騒ぎとなった。

 JR西日本から2019年秋のドラフト会議で1位指名。ホークスが外野手を1位指名するのは41年ぶりだった。即戦力として期待されたが1年目の20年は出場がなく、昨年は1軍デビューするも11打席無安打。守備力、俊足で途中出場の機会はあっても打力でアピールできず、チームで右打ちの外野手が不足している今季もレギュラーの座は遠いままだった。

 「1軍の打席に立ったら結果を出せず自分でも無理かなと思ったこともある」。そんな佐藤がプロ1号を放つ前、かつての首位打者で昨年まで現役だった長谷川打撃コーチに言葉をかけられた。

 「長谷川コーチが『練習でやってきたことをそのままやればいい』と。結果はどうでもいいから練習でやってきたまま、そのまま打席に立ってこい、と言っていただいた。その結果がああいう打席につながったんだと思います」

 普段は陽気なキャラクターだが、メディアの取材に応じる際などは表情が硬い。「テレビカメラを向けられると緊張するので…。人見知りというのもあります」。そんなシャイな23歳がお立ち台に立った20日は、同じくヒーローだったガルビスに続く形で「なおちゃん、ピース」と声を張り上げ本拠地のファンを沸かせた。

 「インタビュアーに『佐藤選手らしく締めてください』と言われたので、どうしようかなと。たまたまガルちゃんが『ガルちゃん、ピース』ってやってたのでまねしようと思って」

 主力不在の中、23日の楽天戦(楽天生命パーク宮城)では谷川原や野村大、増田らが競うように快音を連発。今季初の先発全員安打で連勝を4に伸ばした。大混戦が続くパ・リーグの優勝争いはこれからが本番。「代役たちの晩夏」が熱を帯びるほどに、2年ぶりの頂点も近づいてくる。

 (TNC「ももスポ」23日オンエア・YouTube「ももスポチャンネル」より)

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