振り袖に“墨汁” 被告の男が起訴内容認める 弁護側「性同一性障害で晴れ着に強い憧れ」 福岡地裁支部

2023年04月27日


福岡県北九州市で今年1月に開かれた「二十歳の記念式典」に参加した女性らの振り袖に墨汁のような黒い液体をかけて汚した罪に問われている男が、27日の初公判で起訴内容を認めました。

器物損壊の罪に問われているのは、北九州市若松区の会社員・平井英康被告(33)です。

起訴状によりますと、平井被告は今年1月、北九州メディアドームで開かれた「二十歳の記念式典」に参加した女性2人の振り袖に墨汁のような黒い液体をかけて汚した罪に問われています。

27日、福岡地裁小倉支部で開かれた初公判で、平井被告は「間違いありません」と起訴内容を認めました。

その後、被告人質問で平井被告は「二十歳の記念式典」当日の朝、犯行を思いついたことなどを語りました。

<弁護側による被告人質問>
Q.「いつ犯行を思いつきましたか?」
A.「当日の朝です。そのとき、振り袖の人っていいなと思いました。そして悔しいとか嫉妬心とか悲しい気持ちで怒りがこみあげてきました」

Q.「なぜですか?」
A.「自分が成人式の時に振り袖を着れなかったから」

Q.「なぜそんな気持ちになったのですか?」
A.「八つ当たりとか、そんな気持ちです」

Q.「どうして墨汁なんですか?」
A.「交際相手の家から墨汁を見つけたからです」

また弁護側は、平井被告が2017年に「性同一性障害」と診断されていたことを挙げ、「晴れ着に対して強い憧れがあった」「被害者への弁済の意志も示している」などと主張しました。

一方、検察側は「性同一性障害と犯行に因果関係はない。身勝手な嫉妬心や怒りのままに犯行に及んだことは許されるものではない」と指摘しました。

次の裁判は6月8日に予定されています。

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