2強の死闘8年前と同じ”10・2”決着も 柳田「苦しい思いをすればするほど結果が出たらうれしい」

2022年09月26日

 プロ野球パ・リーグのペナントレースは優勝チームが決まらないまま「ラストウィーク」を迎えた。優勝争いは25日時点で事実上2チームに絞られており、2年ぶりの頂点を目指す現在首位のソフトバンク、セ・リーグのヤクルト同様に最下位からの2連覇が懸かるオリックスが0.5ゲーム差で追う死闘を展開。最短優勝はいずれも30日で、最後まで目が離せない展開となった。

 両チームは2014年にも激しく競り合った経緯がある。ゲーム差なしで迎えた10月2日、本拠地にオリックスを迎えたソフトバンクは「勝てば優勝」「負ければオリックスの残り2試合の結果待ち」という緊迫した状況で、延長10回に松田宣浩がサヨナラ打。プロ野球史上初めて「シーズン最終戦でサヨナラ勝ちによる優勝」を決めた。

 この時の劇的な歓喜の味を、当時26歳になるシーズンで初めて規定打席に到達した柳田悠岐も「覚えています」という。初めて全試合出場を果たし大きく飛躍した当時から7年がたち、今年はキャプテンとして初めてのシーズン。「ハラハラ、ドキドキ」と自ら表現した大混戦の結末がすぐそこに迫っている。

 「やっぱりあの時うれしかったっていうのは記憶にある。こうやって苦しい思いをすればするほどいい結果が出た時は本当にうれしいので、そうなれるように頑張ります」

 柳田は14年に不動の主軸となって以降、故障で長期離脱した19年を除くと打率3割を切ったことがない。今年は25日時点で打率2割7分。コロナ陽性や肩の負傷による離脱などで本来の打撃ができないままシーズンを過ごしてきた。「心技体というか、それが整っていないという感じ。心は折れかけまくっています。でもこれが実力だと思うので、それは、自分の中で受け止めて、いろいろ試行錯誤しながらやっている」。そして9月、優勝争いが激化する時期に合わせるようにここまで今季月間自己最多の6本塁打。ゴール目前で確実に状態を上げてきた。

 「自分が打てば勝てると、自分の中で思ってプレーはしている。やっぱり緊迫感もあるし、思うようなプレーができないことも多々あるとは思うけど、その中で自分が思ったようなプレーができるようにとは思っています」

 マジック5が点灯中のソフトバンクは26日からの1週間で6試合、オリックスは同期間に3試合、シーズン最終戦はいずれも敵地で10月2日だ。仮にオリックスが残り3戦全勝ならすでに終了した今季の直接対決で負け越しているソフトバンクは1敗しかできない。互いに勝ち続けることでプレッシャーをかけ続けていく構図となり、結末が8年前の「10・2決戦」と同じ日になる可能性も高まってきた。

 柳田は言う。「シーズン、シーズンでそれぞれ違う。あの(2014年)シーズンは本当に最高のシーズンだったと思っているけど、一年一年にいろんな思いがあるので、今年が終わった時に『いい1年やったな』と思えるようなシーズンになればいいかなと思います」。泣いても笑っても残り1週間。苦しみ抜いた先に歓喜の瞬間が待っている。

 (TNC「福岡NEWSファイルCUBE」・YouTube「ももスポチャンネル」より)

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