”うずらの卵”で小1男児が窒息死 痛ましい事故を繰り返さないために 変化する学校給食 福岡

04月17日


福岡市内の小学校で、17日から新1年生の給食が始まりました。

子供たちの笑顔がはじける一方で、教員たちは、食べ物をのどに詰まらせる窒息事故が起きないよう対策に乗り出しています。

17日、取材班が訪れたのは福岡市東区の和白東小学校です。

子供たちが待ちに待った給食の時間。

この春入学したばかりの新1年生にとっては、小学校での初めての給食です。

初日の17日の献立は、煮込みハンバーグに洋風スープ、食パンです。

Q.初めての給食どうだった?
◆新1年生
「楽しい」

◆新1年生
「おいしかったです」

普通の新入生の給食の光景のように見えますが、これまでになかった「ある変化」がー。

◆川崎キャスター
「いま給食の時間が始まったんですけど、先生が1、2、3人いて、先生3人で見守っているんですよ、多いですよね」

よく見ると教室には3人の先生の姿がー。

この小学校では今年度から、給食中の補助教員を1人増やし、合わせて3人で新1年生の食事を見守ることにしたのです。

◆和白東小学校 木練仁美 教諭
「1年生の、うずらの卵の件があってから、たくさんの大人の目と見守りということで対策をしています」

給食をめぐっては、今年2月、福岡県みやま市の小学校で、当時1年生だった男子児童が給食をのどに詰まらせ死亡する事故が発生。

うずらの卵が原因とみられています。

こうした窒息事故を防ぐため、和白東小学校では、上級生による校内放送も。

◆校内放送
「一度に口の中にたくさん詰め込むと、喉に詰まらせてしまうことがあります。一口ずつよく噛んで、口の中の食べ物が無くなってから次の一口を食べましょう」

Q.どんなことに気を付けて食べている?
◆新1年生
「ちぎって食べることとか、口で食べるものを半分だけ食べる。さっき放送がありました」

初日の給食を終えて、先生はー

◆和白東小学校 木練仁美 教諭
「初日だけじゃなくて、これから慣れてきた頃が危ないと思うので、継続して慣れるまで、多くの目で見守りながら進めていきたいと思っています」

一方、死亡事故から約2カ月が経つ中、福岡県みやま市では、事故の原因などを調査する第3者委員会の初会合が17日に開かれました。

委員を務めるのは、学校事故に詳しい大学教授や弁護士らで、保護者など学校関係者以外からも広く話を聞く方針です。

◆みやま市学校安全調査委員会 田中文 委員長
「学校が知りえない情報が多数ある。詳細の調査を委員会でやらなければいけない」

窒息事故から子供たちをどう守るか?

教育の現場で模索が続いています。

新1年生の気持ちがすごく高まっているこの春の時期が、特に注意が必要です。

子供が窒息を起こしやすいとされる食品としては、福岡県みやま市で事故があった、うずらの卵やミニトマト、白玉団子などの「丸くてツルっとした物」。

そして、吸い込むと勢いよく口に入ってきて窒息しやすい、カップゼリーも注意が必要だということです。

また「粘着性が高いもの」として、餅やご飯も窒息を起こしやすいということです。

さらに「固さがある」という点で、リンゴなども挙げられています。

そして、新年度からの給食の「うずらの卵」の扱いについて、福岡市は、しっかりと子供たちに注意を呼びかけた上で、引き続き提供しますが、北九州市と久留米市は、みやま市での事故の後から使用を控えていて、新年度も当面の間、使用しない方針です。

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