客が増えてもタクシー手配が追いつかない…人手不足が深刻化 需要回復でドライバー確保が急務 【福岡】

2023年05月25日

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新型コロナが5類に引き下げられ、街に賑わいが戻りつつある今、タクシー業界ではドライバー不足が深刻化しています。

現場を取材しました。

何とも香ばしい匂いが食欲をそそる焼きラーメン。

5月20日、中洲の屋台はご当地の絶品グルメを求める観光客で賑わっていました。

Q.Why NAKASU?
◆韓国からの観光客
「福岡本当にきれい!おいしい!優しい!」

◆北九州からの観光客
「お酒もうまい!料理もうまい!」

戻りつつあるコロナ禍以前の日常ー。

飲食店関係者もホッと胸をなでおろす中、『ある業界』は人手不足に頭を悩ませています。

◆記者リポート
「4台連続、割増、割増、割増…」

終電を乗り過ごした人には欠かせない『タクシー』です。

中洲地区の乗り場に目を向けると…

◆記者リポート
「こちらタクシー乗り場なんですが、人が待ち始めましたね」

利用者を待たせないよう、誘導員も必死にタクシーを乗り場に誘導します。

Q.どういう時(待ちの)行列が?
◆誘導員
「雨は絶対です。1ミリ降ったらもうダメです。ずらっと、この辺まで並びます。それが一列じゃないですから」

乗る人は増えているのに、配車が追いつかないタクシー業界の現状ー。

福岡市タクシー協会によりますと、福岡市とその周辺を走るタクシー事業者94社のドライバーの数は、コロナ禍前と比べ今年3月末時点で6655人と20パーセント以上も減っています。

人員の確保が急務となるなか、訪ねたのは福岡市南区のラッキー自動車です。

23日の朝礼には、4月に入社したばかりの新人ドライバーの姿がありました。

Q.いつ入社したんですか?
◆末松昭さん
「研修が長かったので、その間も入れると5月の頭くらいですね」

Q.乗務してどれくれい?
◆末松昭さん
「まだ4~5日です」

45歳になる末松昭さん。

もともとは運送会社で配達ドライバーとして勤務していましたが、4月に転職しました。

◆末松昭さん
「体力的なものを考えてですね。年を重ねても仕事ができるタクシードライバーに興味があった」

この会社でも、コロナの感染拡大でドライバーが約2割減少。

アフターコロナを見据え、2020年の夏ごろから先駆けて求人をかけ、積極的に採用を行ってきました。

◆ラッキー自動車 前坂翠 副所長
「乗務員が減り始めた段階でかなり会社としても危機感があったので、早い段階から乗務員を増やしていかないといけないと会社で取り組んだ」

求人掲載を増やしたほか、現役のドライバーに紹介を呼びかけるなどして、現在はコロナ禍前よりも多い350人ほどが勤務しています。

新たに採用したのは20代から60代まで、年齢も幅広く、8割が未経験者だといいます。

タクシードライバー5日目という末松さんの勤務をのぞかせてもらうとー

◆末松昭さん
「ありがとうございます」
◆利用客
「明治通りに行ってください」

会社を出て約30分、この日の最初のお客です。

◆末松昭さん
「ナビをしていただいてもよろしいですか?」
◆利用客
「リッツカールトンに行ってください。リッツカールトンわかりますか?」
◆末松昭さん
「すみません、ちょっと…」

今一番の課題は、道を覚えることです。

お客を目的地まで最短距離で運べるよう、日々勉強中だといいます。

◆末松昭さん
「地図を覚えていないと、厳しい職種だなというのを感じます。今までは荷物を運んでたので、それをお客様を目的地まで運ぶ。命を運びますので、その辺はやっぱりプレッシャーというか、責任もある仕事だなと思います」

◆ラッキー自動車 前坂翠 副所長
「まだまだ人は募集しているところです。コロナの時に失ってしまったお客さまが、戻ってきてもらえたらと思っておりますので、まだ1割以上は増やしていきたい」

コロナ禍前の活気を取り戻しつつあるタクシー業界。

さらに需要が高まると期待されている夏の観光シーズンを前に、ドライバーの増員が急務となっています。

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