賑わうGW…深夜のJR博多駅で300人が“人海戦術” わずか7時間の“急ピッチ”工事に密着 福岡市 

2023年05月08日


約210万人が訪れた「博多どんたく港まつり」など、ゴールデンウィーク中に大勢の観光客などで賑わった福岡市。

そんな連休中の深夜、実はJR博多駅で、33本の列車が運休となり、約300人が昔ながらの人海戦術で工事を行っていました。

その現場に密着しました。

5日午後11時前、博多駅の改札に利用者が駆け込みます。

終電までは1時間以上余裕があるはずですがー

◆駅員
「線路の切り替え工事を行うため、在来線すべての列車の運転を終了しています」

時間が繰り上げられたこの日、最後の列車が出発し静まりかえった博多駅。

午後11時すぎ、普段は消えることのない信号機が全て消え、完全に列車が止まりました。

これから始まるのは、線路の切り替え工事。

JR九州が計画する新たなビルの建設に向けて、深夜から早朝に発着する全ての列車を止めて、博多駅構内の線路を敷き直すのです。

主に工事が行われたのは、5番ホームの先にあるエリア。

今回の工事は、現在の駅ビルの南側にある線路上の空間に、新たな複合ビルを建てる「博多駅空中都市プロジェクト」のための準備作業です。

列車の行き先を変えるために線路が複雑に交わる「分岐器」を取り除き、まっすぐな線路を敷き直してビルの柱を立てるスペースを確保します。

工事が出来る時間は、早朝の始発列車が動き始めるまでの約7時間。

大きな重機は使えないため、約300人が人海戦術で分岐器を取り除き、新たな線路を敷き直す作業を急ピッチで進めます。

◆記者リポート
「今、一度外された線路があった場所に新たな線路を設置する作業が終わったようです」

その後も列車に電気を送る架線の張り替えや、信号システムの書き換えなどが夜を徹して続きました。

そして、すっかり辺りが明るくなった午前6時前。

複雑に入り組んでいた分岐器周りの線路はすっかり取り除かれ、すっきりした一直線の線路に変わっていました。

◆記者リポート
「今、工事をした区間を列車が通りすぎていきます」

切り替えが済んだ線路を列車が無事に通過し、工事関係者に安堵の表情が浮かびます。

◆JR九州 博多駅工事事務所 大倉一範 所長
「工事している人間にとって無事に列車が走るのは一番ホッとする瞬間。新しいビルを博多地区で建てることで、博多駅周辺のにぎわい、ひいては九州を元気に、アジアを元気につなげていければと思っています」

JR九州は今後も2回に分けて線路の切り替えを行う予定で、2028年の完成に向けて新たなビル建設を進める計画です。

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