5歳児餓死事件で懲役15年求刑 ママ友「すべて母親の責任」 夫の証言に涙を拭う様子も 福岡地裁

2022年09月08日

ママ友と母親の間に支配関係はあったのか、注目の裁判で求刑です。

福岡県篠栗町の5歳児餓死事件の裁判員裁判で、8日、検察はママ友の女に懲役15年を求刑しました。

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◆記者リポート(8日午前)
「裁判所には100人を超える多くの人が傍聴券を求めて訪れています」

起訴状などによりますと、篠栗町の無職・赤堀恵美子被告(49)は2020年4月、ママ友の碇利恵被告(40)と共謀し、碇被告の三男で当時5歳だった翔士郎ちゃんに十分な食事を与えず餓死させた罪に問われています。

赤堀被告はさらに「夫が浮気をしている」などと碇被告に様々な嘘を吹き込み、浮気の調査費などとしてあわせて約200万円をだまし取るなどした罪にも問われています。

これまでの裁判で赤堀被告は起訴内容を全面否認し無罪を主張しています。

福岡地裁で午前10時から始まった8回目の公判では、まず赤堀被告の夫への証人尋問が行われました。

◆証人尋問
弁護側「赤堀被告と碇被告が話してる様子を見て、支配していたかどうかについて、率直に?」
赤堀被告の夫「私はあり得ないと思います」
弁護側「支配関係が?」
赤堀被告の夫「ないと思います。対等な友だちにしか見えなかった」
弁護側「証人として出ることお子さんに伝えてる?」
赤堀被告の夫「知ってます。(子供たちも)いつもテレビの報道見て違う違うと言ってて」

また赤堀被告の夫は、パチンコ好きの赤堀被告のおかげでプラスの収入が多く生活が助けられていたなどと証言しました。

夫が証言する際、赤堀被告は終始うつむき加減で、時おり涙を拭う様子が見られました。

法廷では続いて碇被告の心情意見陳述書が読み上げられました。

◆碇被告の心情意見陳述書(検察側が読み上げ)
「私から騙し取った金で贅沢に暮らしていたくせに、罪悪感を感じておらず人間ではない。私はママ友、母親、姉、児相、警察など全ての人を疑い、被告人の嘘を信じた。被告人が社会に出れば、また被害者が出る」

その後行われた論告で、検察側は「赤堀被告の支配がなければ碇被告が保護責任者遺棄致死の犯罪を犯すことはなかった。金銭欲や支配欲を満たすための自己中心的な行為で酌量の余地はない」などとして、赤堀被告に懲役15年を求刑しました。

一方、弁護側は「母親の碇被告には嘘をつく動機がある」「碇被告の証言は不合理」などと主張し、改めて無罪判決を求めました。

公判の最後に裁判長から意見を求められた赤堀被告はー。

◆赤堀被告の最終弁論
「金を騙し取ったと言うことはありません。生活が苦しいと言われていたので、一生懸命助けていたつもりです。全て母親の責任だと思います。以上です」

判決は9月21日に言い渡される予定です。

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