ソフトバンク9年ぶりFA複数補強へ本腰 「日本ハム近藤」「DeNA嶺井」宣言なら速やかにアタック

2022年10月22日

 2年連続でリーグ優勝を逃したソフトバンクがフリーエージェント(FA)選手の複数獲得を目指していることが22日までに明らかになった。本格的に調査を進めているのは日本ハム・近藤健介外野手(29)、DeNA・嶺井博希捕手(31)で、宣言した場合は速やかにアタックする方向で準備を進めている。

 ソフトバンクがFA選手を獲得すれば昨年の又吉克樹投手(前所属=中日)に続き2年連続で、複数なら2013年オフの中田賢一投手(前所属=中日)、鶴岡慎也捕手(同=日本ハム)以来となる。18年オフは浅村栄斗内野手(西武→楽天)、西勇輝投手(オリックス→阪神)と交渉したがいずれも獲得には至らなかった。

 外野手の近藤は19、20年に最高出塁率のタイトルを獲得し、ベストナイン3度、プロ通算打率は3割7厘。今季は故障の影響で5年ぶりに規定打席に届かなかったが、出場99試合で打率3割2厘、出塁率4割1分8厘だった。ソフトバンクの外野手は今年3月に左膝の大けがを負った栗原が来季は復帰見込みも、故障明けでフル出場できるかは不透明。右翼がメインの柳田は来季35歳でDHを併用しながらの出場が予想され、外野、DHで実績を重ねてきた近藤が加われば打線の軸としてはもちろん守備面でも大きな役割を担える。

 嶺井は今季、自己最多の93試合に出場。終盤まで優勝争いを繰り広げる中、先発マスクも74試合でチーム最多だった。ソフトバンクは今年11月で30歳となる甲斐に次ぐ2番手捕手がうまく育っておらず、渡辺、牧原巧ら打撃が魅力の若手も捕手としては成長途上。先発でも途中出場でも経験のある嶺井が加われば甲斐の負担を軽減できる。FA市場に出てくる捕手の価値は高く、移籍の際の人的補償が不要な年俸Cランクであるとみられることも大きなポイントになりそうだ。

 ソフトバンクが2年連続でリーグ優勝だけではなく日本シリーズにも進出できなかったのは12、13年以来で9年ぶり。13年オフは前述のFA2選手に加え、李大浩、スタンリッジ、ウルフ、岡島ら日本で実績のある選手を次々と獲得し、補強選手たちがおおむね期待通りに活躍した14年は3年ぶりのリーグ優勝、日本一を達成した。

 13年オフの大型補強にはさまざまな意見もあったが、後藤球団社長兼オーナー代行は「補強と育成は両輪。必要と判断すれば取りにいく。越えるべきハードルが高いほど人は伸びる。若い選手が乗り越えていくことでチームは強くなる」と口にした。思惑通りに千賀、柳田、中村晃、今宮らが育ち黄金期を迎えたものの、徐々に戦力は硬直化。ソフトバンクに対抗する他球団のレベルアップもあり、チームは再び過渡期に入っているといえる。

 今オフはFA選手だけではなく国内外の外国人も積極的に獲得する方針。すでにシーズン中に球団幹部が米国などを視察しており、千賀のメジャー移籍が決定的となった先発投手を含め大型補強に動くのは確実な状況だ。来季からの4軍制導入も決まっており、未来の人材育成を進めながら常勝再建もぬかりなく進める。

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