「熱い熱い」と叫び、もがいて…バーベキューの火で18歳男子生徒が死亡 教師がアルコールかけ炎上 福岡

2023年06月08日


福岡県柳川市の美容専門学校で5月下旬に行われたバーベキューの最中に生徒4人に火が燃え移り、このうち1人が6月6日に亡くなっていたことが分かりました。

事故の原因は、教師が消毒用のアルコールを使って火の勢いを強めようとしたことでした。

事故が起きたのは柳川市にある「ハリウッドワールド美容専門学校」。

5月24日午後、119番通報によって緊急事態の一報がもたらされました。

◆119番通報(学校関係者の女性)
「バーベキューの火が洋服に燃え移った」

◆記者リポート
「学校の敷地内にあるこの場所では、年に数回、教師と生徒の交流を深める伝統行事としてバーベキューが行われていたということです」

学校がSNSに掲載していた過去のバーベキューの写真では、肉などを焼いて大勢の生徒たちが楽しんでいる様子がうかがえます。

今回は、その伝統の学校行事に約500人が参加し、その最中に事故は起きました。

学校の説明によりますと、会場には12台のバーベキュー用のコンロを設置。

火をつけやすくするために、炭、着火剤、そこに手の消毒に使うアルコール液をあらかじめかけていました。

そんな中、1台の火が消えそうになったため、男性教師がアルコール液を追加でかけました。

すると、「ボン」という音を立てて火が燃え広がり、近くにいた18歳から20歳までの男子生徒4人の衣服などに燃え移ったということです。

◆記者リポート
「一番重傷を負った18歳の男子生徒は『熱い熱い』と最初は叫び、もがいていていたといいます。しかし、男子生徒についた火が青く見えづらかったため、学校関係者は何が起きているかよくわからなかったということです」

やけどをした4人は病院へ運ばれましたが、全員会話ができる状態で、このうち18歳の男子生徒だけが治療を受けるために入院していました。

◆学校から保護者に送られたメール
「校内バーベキューでの事故のご報告」

事故の翌日から、学校側は生徒の保護者に向けて、やけどをした18歳の男子生徒の容態の変化を、数回にわたりメールで謝罪しました。

しかし事故の情報は内部でのみ共有され、対外的に発表することはありませんでした。

◆学校から保護者に送られたメール
「この度の事故によりケガをした生徒とその家族に関わるお話でございますので、不用意なSNS等への発信などがありませんようご理解の程宜しくお願い申し上げます」

しかし、6月6日、18歳の男子生徒は容態が急変し死亡。

学校側は保護者に向けて男子生徒が死亡したことをメールで報告しました。

◆学校から保護者に送られたメール
「今はご冥福を心よりお祈りするばかりです」
「本日より今週は喪に服する日として学校を休校致します」

報道によって事故が明るみに出たのは、発生から2週間以上がたってからでした。

なぜアルコールを着火剤として使ったのでしょうかー。

学園長は「熱中症などを防ぐため短時間で焼こうとした。アルコールを使ったのは今回が初めてだった」と話しています。

警察は業務上過失致死傷の疑いで当時の状況を詳しく調べています。

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